糖尿病は遺伝する？娘が糖尿病になったら妊娠出来る？

糖尿病は遺伝する？娘は大丈夫？

糖尿病になった時に、自分自身の身体について不安になるだけでなく、子供たちに遺伝するのかどうかが親としてはとても気になります。糖尿病って遺伝するらしいと言う噂も多いですが、その根拠はあるのでしょうか。

残念ながら、糖尿病という病気自体は遺伝しませんが、糖尿病になりやすい体質は遺伝することがわかっています。また、糖尿病の家族歴がある子供たちは、糖尿病になりやすい環境で育っている可能性が高いということも明らかになっています。

例えば、父親と娘の食生活が全く異なっているということはあまりありません。3食全て同じような食事ということはないかもしれませんが、夜ご飯のメニューは同じ家庭が一般的ですよね。初めての外食体験も家族と一緒に出かけて食べたお店だと思います。このように普段から一緒に生活をしていると、結果的には、糖尿病になりやすい食生活を送っている父親が好む食事を、子供たちも好みやすい傾向にあります。

食事だけでなく、1週間の運動量も家庭によって異なります。アクティブな父親が主導して家族でレジャーを計画すると、毎週の運動量は自然に高くなります。インドア派の両親であれば、子供たちも家で過ごすことを好みやすいですよね。

体質の問題だけでなく、普段の生活が糖尿病になりやすいかどうかということも含めて、糖尿病は遺伝しやすいと言われています。ただ、ライフスタイルに問題があるとわかれば、それを改善していくことで糖尿病になりにくい環境を作ることは出来ます。

糖尿病でも妊娠出来る？出産は？

糖尿病でも妊娠や出産は出来ます。ただ、色々守らないといけない注意事項が、健康な妊婦さんよりも少し多くなります。

糖尿病を発症している女性が妊娠を希望する場合、妊娠前からの血糖コントロールが必要で、妊娠しても問題ない身体へと整えてから妊娠のタイミングを作ります。これを「計画妊娠」と呼びます。最近では、家族計画を立てた上で妊娠のタイミングを測ることが増えていますので、糖尿病の女性だけでなく一般的にも多い妊娠と出産のスタイルですよね。違うことは、医師が血糖値や合併症などをきちんと管理出来ているかどうかをチェックする点です。下記がチェックされるポイントです。

そして、医師が総合的な観点から妊娠可能であると判断すれば、妊娠の準備が整っているということになります。妊娠した後、出産までに気をつけることは事項で説明します。

糖尿病の妊婦さんが気をつけたいこと！妊娠中の食事と運動

妊娠中は、健康な妊婦さんでも食事量や運動量を妊婦健診でしっかりチェックされる時代となりました。昔のように「2人ぶん食べましょう」という考え方では体重が増えすぎてしまって、出産に様々なリスクが伴うことがわかってきたからです。糖尿病の妊婦さんは、食事でどのような工夫をしたらいいでしょうか。運動はしても大丈夫なのでしょうか。

食事は適切な量と栄養のバランスが大切です。1回の食事で食後の血糖値が高くなってしまう人は、1日3食を「朝食、10時のおやつ、昼食、15時のおやつ、夕食、夜食」等に分けて食べる分食方式を取り入れてみてください。1回当たりの量を減らして、総カロリー数が多くならないようにすることが大切です。そして、必ず食事や血糖の記録をつけましょう。妊娠後期になると必要なカロリーが増えるので、その記録を基にして担当の医師と相談しながら食事をコントロールしていくからです。

運動も、健やかな出産のためには重要です。持病があるかどうかに関わらず、多くの妊婦さんは医師に相談しながら妊娠周期にあった運動を行います。これは糖尿病を患っている妊婦さんも同様です。ただ、いきなり運動をすると低血糖になることもありますので、出来れば妊娠前からよく歩くようにして、定期的に運動をする習慣をつけておきましょう。妊娠期間中は、出産をスムーズに行うための筋肉を鍛える散歩がおすすめです。特に、しっかり運動したい場合はアップダウンのある坂道を散歩したり、階段を上り下りしたりすることが下半身を鍛えるのに良いと言われています。

このように、食事や運動など生活に気をつけて妊娠期間を過ごすことで、糖尿病であっても出産することは可能ですし、リスクも減っていきます。大切なことは、妊娠を希望する場合は、妊娠前からしっかり医師と相談をして準備をすることです。